バレーボールの審判 主審のやり方と注意事項

こんにちは。

審判の、審判による、審判のための記事、1番アクセスの多かった記事です。

今回は、主審の方法と、ハンドシグナル・注意したいことなどを書いていきます。

長いですよ。

目次

主審とは

主審は支柱のすぐ脇に置かれた審判台の上に立ち、ゲームやラリーを進めたり止めたりする大事な役目です。

副審やラインズマンと協力して、最終的にどちらのチームに得点が入るか判断します。

主審をする上での注意事項

主に技術的な面について書きます。

気持ち的な面は他の記事を読んでいただけるとありがたいです。

 いつでも中立で、姿勢よく

試合中や前後に、一方のチームの監督や選手と仲良さげに話したり、

逆に全然コミュニケーションとらなかったりしないでください。

ひいきしてるんじゃないかって疑われます。

そして、審判として試合前にコートに立った時から終わっていなくなるまで、

体の隅々を、指先まで見られている(かもしれない)ことを意識してください。

ラリーをしていないときは、基本的に『キヲツケ』です。

公平で姿勢の良い審判は、周りから信頼されます

また逆も然り。

シグナルははっきり、時間をかけて

さっと出して、さっと引っ込める人いますが、わかりづらいです。

それぞれ1秒くらいは静止して、しっかりと見てもらいましょう

特に反則のときは、きちんと出さないとチームも他の審判も混乱します。

 長管と短管を使い分ける

これは大会運営サイドが考えることですが、バレーボールの笛は2種類あります。

長管短管といいます。

長官はバレーボール特有の笛で、フィーという音がします。

短管はごく普通の笛で、ピーという音です。

短管は、コルクが入っているものでないといけません。

2コートで試合をするときは、コートごとに笛の種類を変えます。

3コートや4コートのときは、コートの配置によって近いコートの笛は異なるものを使用します。

中学校のチームだと、手に持つタイプの電子ホイッスルなどありますよね。

それでも良いのですが、吹く笛のときに大きく吹けないことが多いです。

お勧めとしては、全員がマイホイッスルを持つこと。100均で良いから。

でもでも、みんなで廻し笛はインフルエンザ蔓延のもとになるからダメ・絶対。

 笛の音の大きさは一定で

笛を吹くことを、吹笛するといいます

試合やラリーを始めるとき、ラリーをきるときの笛は、一定して同じ大きさで吹きましょう。

明らかなボールアウトで軽く吹いたり、インを強烈に吹いたりは禁物です。

軽い吹笛は、を『捨て笛』なんて注意されます。

後で書きますが、普通のボールインは短く、重大な反則のときは長く吹くことで区別します。

 他の審判員と打ち合わせをする

あまりやらない人もいますが、実は結構大事です。

特に、副審とは試合前に本部などで話し、あれこれと打ち合わせておきましょう。

また、線審(ラインズマン)や記録員とのコミュニケーションも大事です。

上司と部下の関係と一緒。

信頼できる上司には、部下は頑張ってついていくでしょ。

試合開始の流れ

大会などでの試合前には、公式練習があります。

これは、いろいろと大事な手続きがあるので、別の記事で書きます。

しばらくお待ちください。

とりあえず、練習試合では、エンドラインに並ばせて笛吹けばよし。

そのあと勝手にキャプテン同士でサーブ権決めますよ(適当でごめんなさい)。

ラリーを始めるとき(サーブ許可の吹笛)

さて、ラリーを始めるときの流れについて書きます。

主審はラリーを始めるのも大事な役割です。

 ラリーを始めて良いか、周りをよく見て判断する

プレイヤーがコートにキチンと配置しているか確認します。

リベロがまだ交代していなかったり、サーブカットの隊形になっていないのに吹笛することがないように。

忘れがちなのは、ベンチ周りの状況。

水筒やタオルがベンチ前に出ていたり、交代した選手がコートわきで立っていたりしたら、軽く吹笛して準備させてください。

 少しサーブ側のコートに寄り、サーブ側の手を水平にあげて待つ

概ね大体の準備ができてきたら、少しサーブ側のコートに寄り、

サーブ側の腕を水平にあげて待ちます。

足は閉じたままです。

この姿勢で2~3秒は待ってから吹笛しないと、わかりづらいことがあります。

腕は水平です。

結構できていませんよ。

肘が曲がっている人も良く見かけます。

鏡を見て、確認しましょう。

完全に我流ですが、サーバーは準備できているのに他の選手が準備できていない場合、

私は手をパーにしてサーバーを見るようにしています。

ちょと待てぃ

こんな感じ。

 サーブ許可の吹笛をし、ネットを触る

すべてのプレイヤーが準備を終え、コート内外にも問題がなければ、サーブ許可の吹笛をします。

サーバーや他の選手に聞こえないことがないように、長めに吹きます。

同時に、水平にあげていた腕を、レシーブ側の皇都の方に動かします。

笛を吹いている間、1秒ほどこのまま静止していましょう

わかりやすくシグナルを出すことが大切です。

その後、軽く足を開いて、動かした手をネットに置きます。

体重をかけないようにね。

サーバー(ボール)を見ていてくださいね。

ラインクロスやトスミスがあれば自分でもわかるように。

 サーブがネットを超えると同時に体を動かす

サーブが問題なく打たれたら、ボールがネットを超えると同時に体を動かします。

次の章で詳しく書きますね。

ラリー中の動き・姿勢

ラリー中の主審の動きついて書きます。

主審をする上で、最も重要な部分でもありますので、しっかり体にしみこませてくださいね。

常に笛を咥えておく・ボールが無い側の手でネットを軽く触っている

この2点は、ラリー中にずっと止めないでください。

笛を口から話してしまうとタイムリーに吹笛できなくなります。

借りた笛じゃないからとか言ってないで、しっかり咥えておくこと。

私の笛は上に2本分、下に3本分の歯形がくっきりついています(笑)

また、ボールが無いコート側の手でネットを軽く触っていてください。

昔はネットインサーブが反則でしたので、その名残でもあるのでしょうが、

ネットタッチがわかることもあります。

ボールがネットを超えるたびに、手の位置を換えます。

ずっと同じ手を置いて、背中越しにボールを見ることがないように。

 ボールがある方のコート側に位置し、ボールの方を軽く向く

見出しのままです。

ですが、ボールの方を軽く向きます。がっつり向いて、ボールが無い方にお尻を向けることがないように。

体は少しだけボール側のコートを向いて、顔をボールに向けるイメージです。

足の動きは、パラパラを踊るような感じ(古くてごめんなさい)。

ささっと移動します。

 状況によって前後左右に動いたり、屈んだりする

スパイクが主審から近いところで打たれるときは、少し後ろに下がります。

遠いところで打たれるときは、支柱に近づきます。

審判台の上は狭いですが、前後左右に少しずつ動きましょう

また、後衛のプレイヤーがネット近くでボールを触るときは、屈んで目線を下げます。

ボールがネット上端よりも高いかどうかを判断するためです。

これがしっかりできていると、周りから信頼されます。

スパイクが打たれるたびにかがむ人がいますが、それはやりすぎです。

ラリーを終わらせるとき

ラリーを終わらせるときのことについて書きます。

主審が吹笛してよい時と、そうでないときについて書きますが、

吹笛してからの流れは、ノーカウント以外は次の章で書きます。

吹笛する場面

次のようなときは、速やかに吹笛してラリーを止めてください。

プレイヤーがラリーを辞めない場合は、強めにビビッと吹くと良いです。

  ボールがコートなどについたとき

ボールがコート内についたときは、ボールインです。

ボールが外の床に着いたときや、審判台(審判)・支柱・アンテナ・白帯・白帯より外側のネット・天井にあたったときは、アウトです。

ベンチや監督・控えの選手にあたったときはワンタッチかアウトにしましょう。

インとアウトを含めて、ボールデッドといいます。

ボールデッドになったときは、素早く笛を吹きます。

  反則があったとき

何らかの反則があったときは、なるべく速く吹笛します。

少なくとも、次にボールを触られる前に吹きましょう。

遅いと、誰の反則かわかんなくてクレームが付きます。

特に、パッシング・ザ・センターライン(相手コートに突っ込んでしまう反則)などの危険な販促に対しては、長めに吹笛します。

  他のコートからボールが飛んできたとき

2コート以上ある会場で試合してると、たまにボールが飛んできますよね。

コート端をちょっと掠る程度で、プレーに関係する選手や構えている選手に影響がなければそのまま流しても良いですが、

ネット近くに流れてきたときは危険ですから、素早くビビッと吹笛して、ラリーを止めさせましょう。

その時は、ノーカウントのシグナルを出して、ラリーをやり直します。

ダブルグー。

前後に動かしちゃだめよ(笑)

吹笛してはいけない場面

副審よりも先に吹笛してはいけない場面を紹介します。

以下のときは、副審の吹笛とシグナルの後、吹笛をします。

サーブカット時のレシーブ側のチームのポジショナルフォールト

副審の責務になりますので、主審はサーブ側のポジショナルフォルトだけ見ます。

副審がいないときは…吹くしかありませんけども。

  主審から見えづらい位置でボールデッドになったとき

プレイヤーの体などでボールが床に落ちたかどうかよくわからないときは、吹笛しません。

微妙な言い方ですが、絶対に落ちたと確信できるときは吹くんですよ。

特に副審側のサイドでよくわからないときは、むやみに吹かずに副審の吹笛を待ってください。

そういう時などは副審に軽いジェスチャーを出してもらうように、試合前に打ち合わせておくと良いでしょう。

 吹笛後のシグナル・姿勢

主審はラリーをきる吹笛をした後、

足を閉じ、『キヲツケ』の姿勢をいったんとったのち、

得点をとった方のチーム側に手を水平に上げます。

真っ直ぐに上げることを心がけましょう。

逆側の手はぴんと伸ばして。ネット触りながらは×。

ここを急ぐ人がいますが、ゆっくりで良いです。

吹笛→キヲツケをしながら周りの審判とアイコンタクト→得点側の手を上げる

の流れをゆっくり行うと良いでしょう。

そして、ラリーが切れることになった原因のシグナルを出します。

それぞれのシグナルは別の記事で。

その後、次のラリーに向けて選手が準備するのを見守って、サーブ許可の吹笛をします。

ボール取りに行かなかったり、レシーブ隊形につかないで監督に怒られたりしてるときは、

ピピッて軽く吹笛してください(この時は軽くて良いです)。

練習試合なら致し方ないですが(怖い物には巻かれろっておい)、

公式試合では、怖い顧問の先生だからずっと待つとかはまずいです。

公平じゃなくなります。

ラリーが切れてから次のラリーまで、7秒くらいが理想のようですが、

中学校ではボールは1つでしょうから、もう少しかかるでしょう。

試合を中断するとき

先程、ラリーとラリーの間は7秒が理想って書きましたが、試合を中断しなくてはいけないときもあります。

タイム

一方の監督やゲームキャプテンがタイムのジェスチャーをしたとき、基本的には副審が吹笛し、合図を出します。

しかし、副審が気付かなない時もありますから、主審も注意してみておきましょう。

連続失点があったチームがタイムをとることが多いですよね。

副審の吹笛の後(または副審が気付かなかったとき)、吹笛しながら図のように両手でTを作ります。

シュワッチ。

横にした手の指が向いている方がタイムをとったチームになるようにしてください。

ですから、上の場合は右のチーム。

で、右のチーム側に腕を水平にあげます。

このポーズ、結構使うからホントにしっかりね。

そして、『キヲツケ』の姿勢のまま、待ちます。

副審がタイム終了の吹笛をしたら、ラリー再開の準備をしてください。

メンバーチェンジ

メンバーチェンジの手続きについては、複雑なので別の記事で紹介します。

これも基本的には副審の吹笛が先ですが、副審が気付かなかった時は先に吹笛してください。

そして、吹笛と同時に両手をぐるっと回します。

時計回りで。

ゆっくり1回回せば良いです。

メンバーチェンジが滞りなく済んだら、副審が両手を上げますので、軽く頷いてサーブ許可をします。

セット・試合が終わるとき

6人制のバレーボールは、基本的に相手に2点差以上をつけて25点以上になったときにセットが終了します。

セットが終わるとき

セットが終了したら、記録員→副審→主審の順に胸の前で腕を交差させ、主審が吹笛します。

上のような順番が理想ですが、記録員や副審が気付かないときには主審が先に出さないといけないときもあります。

よく打ち合わせておきましょう。

これを速やかにやらないと、プレイヤーの方が勝手に整列して、

手を交差させて吹笛したときに「あざーしたー(ありがとうございました)」ってやられちゃいます。

カッコ悪いです。

で、エンドライン上にプレイヤーを並ばせます。

試合がまだ終わらない場合は、審判台の上でコートチェンジかベンチに下がらせるシグナルを出しながら吹笛します。

コートチェンジはこう。1セット目の後ね。

腕を前後に回します。

ちなみに、3セット目のコートチェンジのときもこれをします。

ベンチに下がらせる場合はう。3セットになったときね。

で、審判台を下りて、3セット目のサーブ県などを決めにベンチ側に行きます。

試合が終わるとき

試合が終わるときは、審判台に降りて右側のサイドライン外に立ち、

副審が左に来てベンチの選手も全員並び終わったら、

こうして、長く吹笛し、

こうします。

足は『キヲツケ』です。

この直前に、勝った方とチーム側の手を高々と上げる人がいますが、絶対にやってはいけません

そんなことやる決まりはありませんし、負けチームがそのことを知っていたら怒りを買います。

まとめ

さてさて、長々とありがとうございました。

この時点でラインズマンの記事よりも多く、記録更新でございます。

試合前の公式練習やメンバーチェンジ・ハンドシグナルなしでこの長さ。

いやー。主審って大変ですね。

でも、実は副審の方が大変なんですよ。

だから主審を先に書きました。

副審についてはそのうち紹介しますね。

しっかり読んで、良いゲームを創る審判になってください。

決してゲームに振り回される審判になったり、ゲームを決める審判になったりしないように。

読んでいただいてありがとうございました。

ではでは、跳べないブタでした。

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