バレーボール審判 プロトコール(公式練習)の流れ

こんにちは。

今回は、長い間書いていなかったプロトコール(公式練習)の流れを説明します。

なかなかよくわからない部分で、中級審判員でも知らないこともありますので、よく読んでいただけるとありがたいです。

試合前にすること

道具の用意

当たり前ですが、一応書いておきます。

基本3点セット、笛・コイン・腕時計。

笛は長管か短管か確認してください。

暑ければ目立たないところに置けるようにタオルや水筒も用意しましょう。

ネット周りの確認

プロトコールの前に、主審と副審は、ネット周りの確認をします。

白帯やアンテナがずれていないかチェックし、ネットの張りが適当であるか確認します。

そして、スケールを用いてネットの高さを測ります。両サイドのアンテナの部分と中央を測ります。

アンテナのところが基準よりも1~2cmほど高く、中央が基準ピッタリになるようにしましょう。

コートのラインや床の具合は競技役員がチェックしますが、地区大会であれば審判がチェックするようにしましょう。

審判台の高さを調節

これ、よく忘れてしまうのですよ。

硬くて調節がしづらいのもあって、選手が準備終わってコートに入っているのに、まだ審判台直しているなんて間抜けなことにならないように。

ボールの確認

また、ボールの確認もします。

大きな傷や損傷がないか、空気圧は適当かを見ます。

記録員の確認

プロトコールの結果は、記録員(よくIFと呼ばれていますね)が書き写します。

公式練習中に記録員が行う役割もありますので、プロトコール前に席についてもらいましょう。

地区大会レベルで、試合後すぐとか特別な場合は後ほど伝えて書いてもらいましょう。

両監督に記録用紙にサインをもらう

これは都道府県によって順序が違うこともあるでしょう。

地区大会レベルだとやらないところもあるかと思います。

公式練習が始まると、監督がボールだしする場合もありますので、プロトコール前に両監督さんを呼びます。

そして、記録用紙のメンバーのところで、リベロの確認とサインをしてもらいます。

リベロは試合ごとに変更できますからね。

ちなみに、公式練習中リベロビブスはまだ着させません。

プロトコール(試合開始11分前)

試合開始11分前に、主審は吹笛して、両チームのキャプテンを呼びます。

記録員にも聞こえるように、記録席の前で行うと良いでしょう。

そして握手の後、簡単な注意を述べます。

汗ですべるからボール積極的に換えようねとか、自分のタオルで床拭いてねとか。

「吸水タイム取りますよ」とか、「3セット目は15点ね」とか、大会によって違うルールの確認などもしましょう。

細かいことですが、ここで戦術面の質問はしないように。

例えば、「あなたリベロと代わる?変わるならその時のキャプテンはだれがやる?」とか、

「キミのチームはフロントオーダー1セッター?セッター後衛左のときの飛び出し気を付けてね」とか、聞いてはいけません。

そして、コイントスに移ります。

コイントス(試合開始10分前)

主審はコインを出し、表・裏がどちらのチームを表すか指定します。選ばせません。

親指の上において弾き、床に落としてどちらの面が出るか見ます。

そして、出た面の方のチーム(Aチームとします。)のキャプテンに、聞いてください。

「どうしますか?」と。

90%なるパターン(跳べないブタ調べ)

すると、Aチームのキャプテンはこう答えます。「サーブで」と。

すかさず聞いてください。「サーブ打つ方で良いですね?」と。

まぁ「はい」って答えますよ。でも確認大事。

その後、出なかった方のチーム(Bチームとします)のキャプテンに、「コートどうしますか?」と聞きます。

すると、「このままで」とか。「反対で」と言われるので、確認します。

監督さんが座っていたり、荷物が置いて会ったりしますので、大体そのままになります。

副審や記録員に聞こえるように、「Aチームのサーブから、コートはこちらがAチーム、こちらがBチームで。」としっかり確認してください。

その他のパターン(重要)

コイントスで勝った方のAチームは、サーブを打つか、サーブを受けるか、コートを決めるかの3択を選ぶことができます。

その後、Aチームがサーブについて決めた(打つか受けるか)場合、Bチームがコートを決めます。

    Aチームがコートを決めた場合、Bチームがサーブを打つか受けるか決めます。

くれぐれも、「サーブ受ける側で、コートこちらでお願いします」という要求を通さないようにしてください。

コイントスの前後で、キャプテンに記録用紙のメンバー欄にサインしてもらう都道府県もあるかと思います。

もし、監督さんにサインをもらっていない場合は、ここで呼んでサインをしてもらいましょう。このタイミングが最後のチャンスです。

公式練習(試合開始9分前)

流れ

次に公式練習になりますが、2チーム合同で6分行うこともできます。

「公式練習は合同でやりますか?別々で行いますか?」と聞きます。

別々の場合は、サーブを打つ側のチームから行うと決まっていますので、レシーブ側のキャプテンに、

「ではこの後すぐコートから出てください。」と言って、解散します。

主審は計時の準備をし、レシーブ側のチームがコートから出た後、手で3を作って吹笛します。

吹笛に合わせ、副審も計時を始めます。

3分後、副審が1度吹笛し、チームが入れ替わります。

主審の吹笛から6分後(時計は止めずに6分計ります)、もう一度吹笛し公式練習が終了します。

合同で行うことになった場合は、間の副審の吹笛は行いません。

公式練習中に行うこと

主審・線審

主審は線審を呼び、打ち合わせを行います。

構えから各シグナルを確認・練習すると良いでしょう。

「自信もって出してくれれば尊重するから」とか、

「シグナル出したらこっち(主審)見てね」なんて言っておくと、知らない選手でもしっかりやってくれます。

副審・記録員

公式練習をしているチームの選手をチェックします。

背番号をメンバー表と見比べて、載っている選手が練習に参加しているか、ベンチ外の選手が練習に参加していないか確認します。

このチェックは、副審と記録員がそれぞれ行います。一緒にやらないでください。

リベロビブスを着て練習しているリベロがいたらビブスを脱がせてください。

整列(試合開始3分前)

さて、公式練習が終わり、いよいよ整列してあいさつをします。

このタイミングでリベロにゼッケンを付けさせてください。

また、ラインアップシートがまだ来ていなければ、監督に言って提出してもらってください。

ラインアップシートは記録員に見せ、記録用紙に記入させます。

ここでは監督のところに集まって話はさせず、整列するように促してください。

記録席側から、支柱の左側に主審、右側に副審が立ち、審判台までネット沿いに歩いていきます。

審判台側のサイドラインを越えたら記録席側を向きます。

そうすると、主審が右、副審が左になりますね。

両チームの選手がエンドラインに整列し終えたら、両手を90度の高さに上げ、

吹笛して手を前で合わせます。

すると、選手が「お願いします」と挨拶し、ネット際まで走ってきて握手をします。

主審・副審は両方のキャプテンと握手をします。

試合開始まで行うこと

その後、主審は審判台に登ります。

副審は記録席に戻り、ラインアップシートを手に持ちます。

監督の選手たちへの話が終わると、スターティングメンバ―がコートに入ってきます。

リベロはまだ入れません。

副審と記録員に背中を向けさせ、ローテーションのチェックをしてください。

チェックの終わったチームから、副審は「どうぞ」と言ってサーブやサーブカットの準備をさせてください。

このタイミングでリベロが入ってきます。

コート内には6人の選手しか入れませんので、スタメン&リベロ7~8人がコート内で円陣組むことは基本できないと思います。

都道府県や地区でルールが分かれるかと思いますので、確認してください。

両方のメンバーの確認が終わったら、副審はサーブ側のコートにボールを流します。

そして、ベンチ周りに水筒やボールなどが残っていないか、線審や得点は準備できているか、得点掲示はおかしくないかなど確認します。

記録員は準備ができたら、記録用紙の最初のサーバーの欄にレを書き、両手を真っ直ぐ上げます。

これを見て副審は、支柱よりレシーブ側のコートの方に立って、笛を咥え、主審に向かって両手を真っ直ぐ上げます。

主審はこれを受けて、サーブ許可の吹笛をします。

このサーブ許可の吹笛が、試合開始時間になるように運んでいきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

さらっと書いたつもりでしたが、3000字超えてしまいました。

何かわからないことや、ご質問・間違い等ございましたら、お気軽にお知らせください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です